【5分で読める】「決断力」レビュー|”なかなか決められない・決めても納得されない”を卒業する、51:49で迷わない意思決定の技法

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【5分で読める】
「決断力」レビュー

”なかなか決められない・決めても納得されない”を卒業する、51:49で迷わない意思決定の技法

著者:橋下徹 / 聴いた媒体:Audible / 読了目安:約5分

夕方、「今日の夕飯、何にする?」と聞いたら、子どもたちの答えがきれいに分かれた。どちらの言い分ももっともで、思わず考え込んでしまう——。

「どっちも正解に見えて、なかなか決められない」「自分なりに考えて決めたのに、周りが納得してくれない」。仕事でも家庭でも、そんな”51:49”の場面に出くわしたことはありませんか。

決め手は「正解探し」ではなく、みんなが納得できる”決め方”にある——そう教えてくれたのが、弁護士として、そして大阪府知事・大阪市長として数々の決断を重ねてきた橋下徹さんの『決断力 誰もが納得する結論の導き方』でした。Audibleで聴いて学んだことと、家族の”決めごと”で実際に試したことを5分でまとめます。

診断今のあなたはどのタイプ?

図解51:49でも迷わない「決断の流れ」

『決断力』が教える、納得される決め方

「何が正しいか」を探し続けるのではなく、「納得できる手順」を踏む

1章

ルールを先に

迷う前に「決め方」を決めておく

2章

双方の意見を聞く

議論が激しいほど中立に

2章

オフを挟む

頭をリフレッシュしてから結論

3章

自分の言葉で語る

決めた理由をきちんと説明

4章

すべてオープンに

都合の悪い情報ほど公開

▼ だから、双方が納得できる

「これだけの手順を踏んだなら」と思える決断へ

本書の軸にあるのは、「手続的正義」という考え方です。本書では、ケーキを2つに切って分ける例で説明されています。一人が切って、もう一人が先に選ぶ。こうすれば、切る人はできるだけ同じ大きさに切ろうとするし、選ぶ人も自分で選んだのだから文句はない。結論の中身を突きつめなくても、手順を決めておくだけで双方の納得感が得られる——これが本書の出発点でした。

決め方決められない・迷うのはなぜ?51:49の判断を支える「手続的正義」

1章|決断の明暗を分けるのは「事前のルール作り」

立場が上がるほど、判断は「51:49」になっていきます。だから迷う前に、決め方を決めておく。この発想は、以前「元東京国税局職員が教えるお金の基本」で書いた、給与が入ったら”自動で貯金する仕組み”と同じだと感じました。

2章|「実体的正義」より「手続的正義」で決める

実体的正義「結論の中身が正しいか」を突きつめる考え方。正解のない問題では、議論がいつまでも終わらない
手続的正義「どう決めたか」という手順の正しさ。双方の意見を聞き、決める人が最後に決める

中立に耳を傾けるには、「否定しない習慣」で学んだ”Yes, Emotion”が使えそうです。「オフを挟む」は、「スマホ脳の処方箋」の”ぼんやりタイム”とも重なりました。

伝え方決めても納得されない人へ。信頼される伝え方・謝り方とトラブル時の7原則

3章|求心力は「こだわらなさ」と「伝え方」で決まる

  • 自分の主張にこだわりすぎるリーダーは、判断を誤る
  • 人を動かすなら、原稿に頼らず自分の言葉で語る
  • 謝るときは「ここまでやるか!」というくらい徹底する

4章|トラブルのときこそ「意思決定の技法」に従う

  • ②都合の悪い情報ほど、すべて公開する実践中
  • ③主張すべきときは主張し、謝罪すべきときははっきり謝罪するこれから
  • ④調査や議論は、すべてオープンにするこれから

ほか4つの原則は、ぜひ本書で。

本音なみゆめの本音

本書でとにかく繰り返し出てくるのが、「手続的正義」と「実体的正義」という言葉でした。それだけ、著者がいちばん伝えたかったことなのだと思います。

信念を貫く”絶対的な考え”は、一見かっこよく見えます。でも「決断」というプロセスにおいては、かえって危ういのだと改めて考えさせられました。変化の激しい今の時代、一つの考えに固執して決めてしまうと、状況が変わったときに柔軟に動けなくなる。そんな弊害があるのだと感じます。

そしてこの「決断力」、私はビジネスより家庭で多く使っていると気づきました。妻や子どもたちからいろいろな意見が出て、どれにするかを決めないといけない場面。いちばん身近なのが、その日の夕飯です。振り返ると私は、双方の意見を聞いてから判断していました。知らないうちに”手続的正義”を使っていたのかもしれません。

もう一つ、正直なところを書くと、私はビジネスの場ではトップではありません。だから本書の「組織はトップの意向を忖度してしまう」という話は、忖度する側として、すごくよくわかりました。

実践なみゆめの実践

なみゆめ🟡 なみゆめの実践(アラフィフ・3児の親)

実践1|夕飯で意見が割れたら「メインはA、Bの代わりにサブC」(2章)

やったこと夕飯のメニューで、子どもたちの意見がAとBに分かれたとき。私がよくするのは、まず双方の言い分を聞いたうえで、「メインはAにしよう。Bをメインにするのは難しいから、代わりにサブでCならどう?」と提案するやり方です。B派がそれで良ければ、その形で決めます。

良かったことA派もB派も、どちらも”自分の意見が通らなかった”で終わりません。本書には、選ばれなかった案を主張した人にも納得してもらう必要がある、という考えが繰り返し出てきます。選ばれなかった側にも、何かを持ち帰ってもらう。家庭の夕飯でも、これが不満を残さないコツなのだと、本書を聴いて改めて気づきました。

正直なところただ、これは本書の「手続的正義」そのものというより、私なりの折衷案です。しかも、メインをAにするかBにするかを決める段階で、実は自分が食べたいほうに寄せていることもあります。これでは3章の「自分の主張にこだわりすぎる」と同じ。”聞いているふり”にならないよう気をつけたいところです。

おすすめの始め方夕飯や週末の行き先など、失敗しても困らない小さな決めごとから始めるのがおすすめです。①双方の意見を最後まで聞く、②決める人が決める、③選ばれなかった側には「代わりにこれならどう?」とひとつ提案する。この3つだけで十分です。選択肢を絞って迷う時間を減らす発想は、「5倍速家事」で書いた”定番化で判断の回数を減らす”にも通じます。

実践2|すでに取り入れたこと(4章②・2章)

  • 都合の悪い情報ほど、先に出す(4章②):言いにくいことほど隠さず、早めに共有するようにしています
  • 大事なことは「オフの時間」を挟んで決める(2章):大事なことは、その場で結論を出さず、実際にひと晩眠ってから決めています。睡眠の整え方は「超熟睡トレーニング」のレビューで書いています

実践3|これから取り入れたいこと(4章③・④)

  • 謝るべきときと、主張すべきときをはっきり分ける:なんとなく謝って済ませない、なんとなく言い張らない
  • 調査や議論を、すべてオープンにする:決まるまでの経過を、関わる人に見える形にする

感想Audibleで聴いた感想

人は1日のうちに、数えきれないほどの決断をしていると言われます。だからこそ日頃から見聞を広げておく必要があると、本書で思い知らされました。

決断するためには、これ以上ないくらい情報を精査し、自分の中に取り込んで選ぶ。そして決めた理由を、自分の言葉できちんと説明する。これができなければリーダー失格だ、と著者は言い切ります。その事前準備の大切さが、本書では何度も繰り返されていました。聴きながら、著者がどれほど頻繁に”決断”を仕事にしてきたのかが伝わってきました。

異なる2つの意見のどちらを選ぶか。これは人生のいろいろな場面で必ず出会います。思いつきや自分の信念だけで決めず、周りの意見にどれだけ耳を傾けられるかが鍵なのだと思います。私はまだ51:49の決断を担う立場ではありません。それでも、そのときに備えて日頃から他者の意見に耳を傾ける習慣の大切さを教えてくれた一冊でした。

向き・不向き個人的に向いている人・向いていない人

向いている人 決断に迷いがある人
向いていない人 常に他者の意見を聞いて回っている人(本書は「聞いたうえで、最後は自分で決める」ための本なので)

持ち帰り読まなくても、今日からできること

今夜の夕飯でも、週末の予定でも構いません。次に家族で何かを決めるとき、双方の意見を最後まで聞いて、最後は決める人が決めてみてください。そして選ばれなかった側には、「代わりにこれならどう?」とひとつだけ提案する。それだけで、選ばれなかった側の表情が少し変わるはずです。

5分まとめ「正解」より「納得の手順」。51:49でも迷わない決め方

この記事の持ち帰りポイント

  • 正解がわからない問題は、「何が正しいか」より「どう決めたか」(手続的正義)で決める
  • 決める人は、双方の意見を中立に聞いてから最後に決める
  • 重要な結論は、オフの時間を挟んで頭をリフレッシュしてから
  • トラブルのときほど、都合の悪い情報も含めてオープンに。謝るなら徹底的に
  • 迷う前に、決め方(ルール)を作っておく。家庭の小さな決めごとが、いちばんの練習台

決断力は、リーダーだけのものではありません。今日の夕飯から、”納得のプロセス”を試してみませんか。

📚『決断力』を読む・聴く

弁護士として、そして38歳で大阪府知事、42歳で大阪市長として4万8000人の組織を率いた著者が、正解のわからない問題を「誰もが納得する形」で決めるための手順を、自身の経験とともに語るのが本書です。

「なかなか決められない」「決めても周りがついてこない」という方こそ、自分の決め方を見直すきっかけになる一冊です。耳から気軽に学ぶなら、まずはAudibleの無料体験からどうぞ。

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※本記事は、書籍『決断力 誰もが納得する結論の導き方』(著:橋下徹/PHP新書)をAudibleで聴いた内容を参考に、筆者が自分の言葉で紹介・解説し、個人の感想を加えたものです。
※本記事の内容は筆者個人の解釈・体験に基づくものです。政治や行政に関する部分は著者の経験・見解の紹介であり、特定の政治的立場を支持するものではありません。
※アイキャッチ画像はAIで生成したものです。

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